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ビットコインゴールドとビットコインの違いを比較|マイナーの分散化

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2022.01.19

リリース後初の2017年8月の分裂から分裂が続くビットコイン

 

ビットコインからビットコイン・キャッシュが分裂した2017年8月の分裂騒動は大きな注目を集めました。仮想通貨取引初心者の方はビットコインのチャートや取引所の発表から目が離せなかったのではないでしょうか?

世界初の暗号通貨として開発され、暗号通貨や仮想通貨の概念を広めたビットコインは取引所などではレガシーとして別格に扱われ、イーサリアムなどビットコイン以外の仮想通貨はどんなに有名銘柄になっても、アルトコインとしてカテゴライズされています。

アルトコインを代表するイーサリアムはリリース後すぐに分裂したのと比較しても、ビットコインは2009年のリリース以降、約8年に渡って安定した優良通貨として着実にチャートを高め、仮想通貨取引の知識がない初心者でも安心して投資できる存在でした。

ビットコイン・キャッシュとビットコイン・ゴールドの分裂の違いは?

ビットコイン・キャッシュとビットコイン・ゴールドはビットコインから派生した仮想通貨という点では、同じですが派生の仕方が全く異なるということに注目すべきです。

ビットコイン・キャッシュは、取扱量が激増したことで処理が追いつかなくなり取引が遅くなるスケーラビリティ問題の解決策として「セグウィットを採用し取引データを圧縮、ブロックサイズも2倍に増量する」というハードフォークに対し、全マイニングの約40%を独占する世界最大マイナーが反対し分裂したものです。

このマイナーはマイニング事業以外にマイニングに必要な高性能演算機「ASIC」を独占的に開発販売しており、ハードフォークによって自社製品のASICの優位性が失われ、マイニング手数料が下がってしまうことを嫌い分裂したといわれています。

これに対してビットコイン・ゴールドは香港のマイニング業者がマイニングアルゴリズムをビットコインの「SHA256」ではなく、Zcashが使用している「Equihash」を採用することで誕生した仮想通貨であるため、分裂ではなく新たなアルトコインが誕生したと解釈するべきだといえます。

Equihashを採用することで、一般的なパソコンに搭載されているGPUでマイニングを行うことが可能となり、マイナーの分散化を促進することが期待されています。

またビットコイン・ゴールドはユーザーによる互換性のあるアップデートであるUASF(User Activated Softfork)が実装されマイナーがブロックサイズを選択することが可能となり、ビットコインで発生したブロックサイズの問題も解消されると見られています。

ビットコインとビットコイン・ゴールドの関係性は?

ビットコインから派生した2つの仮想通貨の誕生のプロセスは既に紹介したとおりです。

2017年12月上旬の仮想通貨時価総額ランキングでビットコイン・ゴールドは第8位にランキングされています。分裂騒動を巻き起こしたビットコイン・キャッシュも8月の誕生直後からアルトコイン時価総額ランキング第2位に躍り出ており、ビットコインのブランド力の強さを感じさせられます。

ビットコイン・ゴールドは分裂したというよりも、独自路線を展開すべく誕生したアルトコインですので、投資家には好意的に受け入れられていると考えられます。実際にウォレットからウォレットへの小額取引を前提としたビットコインの簡易版として、ライトコインの存在があるので比較的抵抗なく受け入れられるでしょう。

しかしあまりに短期間に分裂が続くと、ビットコインの金融商品としての信用に関わり価値が低下する危険性があります。万一ビットコインの価値が下落すればビットコインの名前を冠したアルトコインは強く影響を受けることになりかねません。

今回のビットコイン・ゴールドの誕生はビットコインが分裂したのではなく、ビットコインから新たにスピンアウトしたアルトコインが誕生したと捉えるべきではないでしょうか。

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